認知症への備えは遺言だけ?成年後見のお話─糎絽制度支援信託

  • 2015.04.09 Thursday
  • 11:48
JUGEMテーマ:「終活」を考える 遺品整理・遺言など

以前、成年後見利用支援事業という成年後見制度を利用する際の費用助成制度をご紹介しました。
 今回は、「後見制度支援信託」という仕組みについてお話します。
なんだか似たような名前の制度ですが、中身はかなり違います
この制度は費用助成ではなく、主に親族後見人による被後見人の財産の使い込みや横領を防ぐことを目的にしています。
手続きとしては、
⑴被後見人(本人)の財産(※現金に限る)が多額の場合、家庭裁判所がこの制度を利用した方が良いと判断すると、専門職後見人(司法書士・行政書士や社会福祉士など)をいったん選任します。
⑵その専門職後見人が財産や本人の生活状況などを調査して、制度利用が必要と判断すれば家庭裁判所にその旨報告し、家庭裁判所から指示書が専門職後見人に交付されます。仮に必要ないという報告がいくと、裁判所は再検討します。
⑶その指示書に基づいて、信託銀行と専門職後見人が信託契約を結びます。
これにより、日常生活に必要な手元現金は残してそれ以外の現金は信託銀行に預けられ、家庭裁判所の指示書が無い限り引き出すことができなくなります。
⑷多くの場合、このあと専門職後見人は退任し、親族の後見人が日常生活用の手元現金を管理することになります。
場合によっては監督人が選任されます。
金銭の臨時収入があった場合などは、追加するかの判断を裁判所が同様に行います。

信託という言葉はなじみが無いかもしれませんが、この場合「手元にあったお金を、鍵付きの貸金庫に預ける」というのがイメージに近いかもしれません。
貸金庫の中にお金が入っていて、そのお金を使うためには 貸金庫を開け閉めする資格を持った者(後見人)がカギ(裁判所の指示書)を使わなければ開けることができません。
ご本人を含めて誰か特定の人間の一存では使うことが出来ないお金にしてしまうことで、財産を保全しようという制度
です。

⑴で述べましたように、この制度の対象は金銭だけで不動産はもちろん株式なども対象外です。
費用としては、専門職後見人と信託銀行に対する報酬が必要になります。
前者については財産の状況などにより裁判所が決めます。
後者については、銀行ごとに扱いが違うようです。
また、運用なども各行に規定がありますが、おおむね1000万円以上からの受け入れで、元本保証されます。
(※つまり1000万円以上の現金がある方が今のところ対象と考えていいと思います)

この制度はご本人の財産の保全という意味では大変固い制度ですが、反面融通が利きにくいという声もあります
ご本人のための多少の贅沢でも、裁判所が難色を示すこともあるようです。
最後に、重要な点を申し上げますと、この制度は法定成年後見のほか未成年後見についても適用されますが、
保佐・補助・任意後見については適用されません。
つまり後見開始後も健常時のご自分の意思をできる限り活かしてほしいとお考えの場合、任意後見契約をしておいた方が活かしやすいということ
です。

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